先日、仲良くしている河出書房のT氏から本が送られてきた。
『コンドームの歴史』
古代から現代までのコンドームの歴史を書いたものだ。「石井さんなら絶対に面白がるはず」と言われた。
先日このブログでも書いたように、最近「下ネタ」にはうんざりしているので、「また、シモかよ」と思った。だが、もともとが助べえなので、すぐにページを開いて読み始めてしまう。で、読んでみたら、案の定、面白い。T君に「いやー、傑作だったよ」とメールする。下ネタ万歳である。

本を読んでいて、へぇー、と思ったのが、人間の体からつくったコンドームが存在したということだ。

時は、ローマ帝国時代。
ローマ帝国の兵士たちは、敵国に勝利すると、自分たちの強さを証明するために、「勝利のコンドーム」をつくったという。
捕えた敵の兵士の筋肉(あるいは、皮膚という説も)を引っぺがし、それにオイルを付けて柔らかくして、コンドームをつくるのだという。
いってしまえば、「人肉コンドーム」である。

いやはや、人間というのは、すさまじいことを考えるものだ。
このコンドームを使う側の兵士はいいだろうが、つかわれる女性の方は、たまったもんじゃないだろう。
最近の若い女性は「ナエル」という言葉をよく使うが、なえないわけがない。男ならヘナヘナ、女ならカラカラであろう。
少なくとも、僕は絶対につかえない。

ともあれ、コンドームはもともと避妊具というより、性病予防の道具だった。
おそらく、今だってそういう意味がつよいだろう。
欧米なんかでは、HIVの流行とともに、コンドームの使用率が高まっている。

面白いことに、この本によれば、HIVがはやっている国がコンドームを生産しているのだそうな。

たとえば、リベリアという内戦で有名な国が、コンドームの材料ラテックスの生産地になっている。
また、僕が別の本で読んだところでは、東南アジアのタイなんかがラテックスの一大生産地となっているらしい。

これらの国では、国内需要に応じての生産ではなく、輸出用としてつくっている。
だから、自国のHIV感染予防にあまりつかわれていない。
15年ぐらい前のタイのHIVブームは本当にひどかったし、リベリアの兵士の半数がHIV感染していたなんていう話もあった。
まぁ、いろんな要素があるのだろうけど、先進国が途上国から買ったコンドームで病気の予防をしている一方で、それをつくっている途上国で病気が広まっているというのは、ありがちと言えばありがちな不条理である。

コンドームの歴史を見た時にも、そういう不条理が垣間見えるのは、興味深いものだ。



コンドームの歴史
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