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<title>石井光太 － 旅の物語、物語の旅 －</title>
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 <title>石井光太 － 旅の物語、物語の旅 －</title>
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<title>なまえ</title>
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<description>名前というのは、本人にとって大きなものだ。
変な名前をつけられると、あとあとまでコンプレックスになる。
実際、僕の知り合いにも名前コンプレックスをもっている人は意外にいて、そういう人はかならず初対面の時に「自分の名前が嫌いでね」というような言い方をする。...</description>
<dc:creator>kotaism</dc:creator>
<dc:date>2008-08-15T12:38:43+09:00</dc:date>
<dc:subject>本</dc:subject>
<content:encoded><![CDATA[名前というのは、本人にとって大きなものだ。<br>
変な名前をつけられると、あとあとまでコンプレックスになる。<br>
実際、僕の知り合いにも名前コンプレックスをもっている人は意外にいて、そういう人はかならず初対面の時に「自分の名前が嫌いでね」というような言い方をする。そして自分の親への恨みをこぼすのである。<br>
何度そんな愚痴をこぼされたことか。<br>
<br>
これは僕の全くの偏見だと思うが、どうにも名前が嫌いだという人は女性が多い。<br>
少なくとも、僕は男性が自分の名前がいやだといって愚痴をこぼしたのをみたことがない。<br>
そして名前が嫌いだという女性は、たいていその話の中で、その名前をつけた親についての文句をいう。「こんな名前をつけやがって」みたいな言い方をするのだ。<br>
名前が嫌いで親を恨んでいるのか、親が嫌いでその親がつけた名前を恨んでいるのか知らないが、僕自身の経験だけでいえばそうなのだ。<br>
（僕はひそかに後者ではないかと思っているのだが）<br>
<br>
そーいえば、むかし『スローなブキにしてくれ！』という青春映画があった。<br>
あの映画でも、主人公の不良少女である浅野温子が口癖のように「あたい、自分の名前が嫌いなんだ」といってたっけ。映画の中での娘と母の仲もとてもわるい。<br>
これなんかも、「名前ぎらい」と「親ぎらい」が一致した例なのかもしれない。<br>
<br>
名前といえば、僕はむかしから黒人の名前が変わっているにを不思議に思っていた。<br>
『人名の世界地図』（文春新書）なんかを読むと、その理由がわかる。奴隷制度があったとき、白人が黒人にわざと奇妙奇天烈な名前をつけたんだそうだ。<br>
たとえば、奴隷に対して「プリンス（王子）」や「キング（王）」なんて名前をつけてからかっていたんだとか。そのおかげで、今でも黒人には英語の妙な名前が多いのだという。<br>
こんな黒人たちも、やはり白人を恨んでいるのだろうか。<br>
しかし、今なお「プリンス」「キング」なんて名前が結構残っているのを見ると、まんざらでもないのかもしれない。<br>
<br>
ちなみに、僕が知った風変わりな名前ベスト１は、「三んト」君である。<br>
親は考え抜いてつけたのかもしれないし、本人も気に入っていたりしたら申し訳ない。<br>
けど、もし僕が「石井三んト」だったら辛いな～と思う。辛いというのは、一々説明しなきゃならなくなりそうなのでいやなのだ。<br>
やはり一発で覚えてもらって、それなりにいい名前であるのが一番なような気もするが、いかんせんこればかりは親のセンスになるのでなんともいえない。やはり、日本語のセンスというのは大事だと思う。<br>
<br>
もっとも、これからはこうした近未来的（？）な名前が主流になるのかもしれない。<br>
「三んト」君のような名前が9割ををしめて、「由紀」とか「加奈」といった名前が古臭い名前になる。<br>
こうなったら「三んト」君は自分の名前を誇りに思って、後者のような名前の人が劣等感をいだくのかもしれない。<br>
名前なんて、その時代の流行によってつけられるものだから、それが当然ではある。そういう意味では、「変」だと思う僕の方がおおいに間違っているということになる。<br>
<br>
ともあれ、僕は自分の名前を気に入っている人に会うのは大好きだ。<br>
自分の名前を気に入っている人というのは、なんだか家族と仲が良いような気がして感じがいい。<br>
<br>
自分の名前を気にいっている人は、いろんなところに何気なく名前をだす。<br>
たとえばメールにフルネームで自分の名前を書いたりする人は自分の名前を気に入っている人であることが多い。<br>
タイトルに「石井です」じゃなく、「石井光太です」とかそういうふうに書くということだ。自分の名前に誇りをもっているからそう書けるのだろう。しいては、その名をつけた親にも感謝の気持ちがあるのだろう。だから、そういうのを見るとうれしくなる。<br>
<br>
他には、メールアドレスに自分の名前をもじった文字をつけたりする人がいる。<br>
「光太」だったら「high light」とかにするということだ。こういうのも、自分の名前に誇りをもっているからできるのだろう。<br>
メールアドレスを見ているだけでうれしくなる。<br>
<br>
僕自身はといえば「光太」という名前を気に入っている。<br>
最近は「こうた」という名前がずいぶん多くなったが、僕ぐらいの年齢の人ではなかなかいない。<br>
また、「浩太」「康太」などはいるが、「光」での「光太」は少ない。だから、ありふれているわけではない。ユニークである。<br>
そういえば、我が家のとなりには芸大の教授の絵描きが住んでいた。その人は高村光太郎の弟子だったらしく、僕の名前を見て同じ「光太」だといって喜んだらしい。そのせいで、なんとなく、今に至るまで高村光太郎が身近に感じられる。<br>
これもまた、名前からうけた恩恵だろうか。<br>
<br>
このように、名前一つとっても、いろんなものが見えてくる。<br>
そういう意味では、僕は「苗字」よりも「名前」の方が好きだ。苗字はどうにも学術的な話になってしまうが、「名前」にはいろんなドラマがある。なんつーか、それがとても気になる。<br>
<br>
<a href="http://www.amazon.co.jp/%E4%BA%BA%E5%90%8D%E3%81%AE%E4%B8%96%E7%95%8C%E5%9C%B0%E5%9B%B3-%E6%96%87%E6%98%A5%E6%96%B0%E6%9B%B8-21%E4%B8%96%E7%B4%80%E7%A0%94%E7%A9%B6%E4%BC%9A/dp/4166601547%3FSubscriptionId%3D15JBHWP7TH9QYT1RMHG2%26tag%3Dkotaismcom-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4166601547" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/31R4Y96TREL._SL160_.jpg" border="0" align="left" style="margin-right:5px;" /></a><a href="http://www.amazon.co.jp/%E4%BA%BA%E5%90%8D%E3%81%AE%E4%B8%96%E7%95%8C%E5%9C%B0%E5%9B%B3-%E6%96%87%E6%98%A5%E6%96%B0%E6%9B%B8-21%E4%B8%96%E7%B4%80%E7%A0%94%E7%A9%B6%E4%BC%9A/dp/4166601547%3FSubscriptionId%3D15JBHWP7TH9QYT1RMHG2%26tag%3Dkotaismcom-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4166601547" target="_blank">人名の世界地図 (文春新書)</a><br clear="all" />]]>
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</item>
<item rdf:about="http://kotaism.livedoor.biz/archives/51186008.html">
<title>休刊＆連載</title>
<link>http://kotaism.livedoor.biz/archives/51186008.html</link>
<description>今月発売号から『月刊プレイボーイ』でインドの話を連載することになっていた。
すでにニュースになったので書くが、残念なことに、09年1月号で休刊ということに決まった。そのために、以下のようなことになった。

・集英社の「月刊プレイボーイ」
　8月、9月、10月、11...</description>
<dc:creator>kotaism</dc:creator>
<dc:date>2008-08-09T13:34:09+09:00</dc:date>
<dc:subject>お知らせ</dc:subject>
<content:encoded><![CDATA[今月発売号から『月刊プレイボーイ』でインドの話を連載することになっていた。<br>
すでにニュースになったので書くが、残念なことに、09年1月号で休刊ということに決まった。そのために、以下のようなことになった。<br>
<br>
・集英社の「月刊プレイボーイ」<br>
　8月、9月、10月、11月発売号に短期集中連載<br>
　（8カ月で連載を予定していた第一章を4カ月でまとめて一挙連載ということ）<br>
　これで第一部完結の予定。<br>
<br>
・新潮社の某月刊誌（予定）<br>
　12月発売ぐらい（？）から連載開始。たぶん、一年ぐらい。<br>
　第二章、三章を掲載予定。<br>
<br>
これで一冊分の連載となる。<br>
<br>
プレイボーイはとても残念だったけど、この一カ月ちょっとの騒動で本当に自分が恵まれていると思った。<br>
人のために真剣に動いていくれる人に出会えるのは幸運だ。僕の場合、そういう人たちに出会える率がとても高い。<br>
<br>
月プレの人もそうだった。<br>
僕の本を読んですぐに連絡をくれて連載を決めてくれた。<br>
休刊が決定したら、即座に集英社関連の雑誌に連載を移行できないかどうか打診してくれた。<br>
しかも休刊が決まっているのに「第一部だけでもやろう」ということになり、しかもカラーで倍のページを割いて掲載してくれることになった。その上、連載初回号の特集は「旅の本」である。<br>
<br>
新潮社の人も同じだ。<br>
休刊が決まった翌日に連絡があったので、ひと言ポロッと「色々あって困っているんですよー」なんて漏らした。その時は、「じゃー、詳しいことは3日後の食事会の時にー」なんて話だった。もちろん休刊のことすら話してない。<br>
で、3日後に会うと、その方はすでに同社の某誌での連載を打診してくれていた。その後、さらに別の雑誌での連載も可能性があるといってそっちにも話をもっていってくれて、最後はそこで落ち着いた。<br>
<br>
結果として、集英社、新潮社で合わせて4つの雑誌に話をもっていってくれることとなり、最終的には苦渋の決断で、新潮社の雑誌に決めることにした。<br>
<br>
簡単に、決めてくれた、打診してくれた、と書いているけど、これは大変なことだ。<br>
書けば全部売れるような作家の作品ならともかく、僕のような人間が描く海外の出来事の連載依頼をするのは、とても勇気がいることだ。<br>
僕が失敗したら、その人の社内の信用にまでかかわってくる。よっぽど信頼してくれなければ、そんなことはできやしないのだ。いや、していても、なかなかできることじゃないだろう。<br>
<br>
僕は色々と手広く仕事をやっているので、いろんな人に出会っている。<br>
やる気のある人も、てきとーな人も、自己中心的な人もさまざまだ。けど、僕が本気でやりたいと思っている仕事に関しては常にいい人に出会える。<br>
<br>
月プレの人だってそうだ。<br>
つい昨日も、徹夜で僕の我儘なゲラの直しを何度も何度も訂正してくれた。<br>
タイトルの検討だってそうだ。何度もみんなで集まった挙句、2カ月後の先日徹夜して、翌日の昼、締切ギリギリのところでまで考え抜いて決めてくれた。<br>
（しかも決まった時、なさけないことに僕は他人任せにして、新潮社の人と打ち合わせをしていた……）<br>
僕の原稿のタイトルなんて、一般の仕事でいえばたくさんある業務の中のほんの小さな一つのことでしかない。そんなことのために、そこまでできるだろうか？<br>
<br>
新潮社の人もそう。<br>
僕が赤字でもいいんでアフリカ取材をしてくるといえば、ポケットマネーから餞別だといって大金を払ってくれた。なんと、構成案も何も聞かずにである！<br>
（しかも、僕が断るのを予想して、返せないようにユーロに替えたものをくれた）<br>
その他、この方には、いったいどれだけ業務以外の仕事をしてもらい、さらにいくら自腹を切ってもらったか知れない。<br>
一々挙げていたら、一冊の本になってしまうぐらいのことをしてもらっている。頭が上がらない。僕にとっては、誰が何と言おうと世界一の編集者である。<br>
<br>
それは、校閲の人から、書店の方まですべてについて言える。<br>
新潮の校閲の方にはありえないぐらいのことをしてもらったし、書店の店員さんに本当に驚くぐらいのことをしてもらった。<br>
<br>
超ベストセラー作家ならともかく、僕のような小物相手にそんなことができる人がどれだけいるだろうか？<br>
いるわけがないのだ。<br>
僕だってそんなことはわかっている。100人いれば、99人はそんなことはしない。<br>
新潮社だって、プレイボーイだってベストセラー作家をごまんと抱えている。普通に考えれば、そっちに時間やページを割いた方が楽だし、簡単なのだ。<br>
しかし、その人たちはわざわざ僕のためにやってくれるのだ。ありがたい。本当にありがたい。それしか言いようがない。<br>
<br>
僕は自分に才能がないのはわかっている。ただのキチガイである。<br>
ただ、そんなキチガイを信頼してくれるなら、その人のために精一杯の作品をつくりたいと思う。<br>
別にいくら取材費で自腹を切ろうと、死にそうな目にあおうと、どうでもいい。とにかく、その人の代表作をつくって恩返しをしたい。本気でそう思う。<br>
<br>
「熱い」のは嫌いな僕ではあるが、心の底ではそう思うのだ。<br>
<br>
<br>
<br>
追記<br>
2章、3章を掲載する雑誌については後日記します。<br>
まぁ、出版社と媒体を考えれば想像はつくと思いますが。<br>
]]>
</content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://kotaism.livedoor.biz/archives/51182375.html">
<title>中東で出会う</title>
<link>http://kotaism.livedoor.biz/archives/51182375.html</link>
<description>
こんなニュースがあった。

------------

男女の逢瀬阻止！サウジで犬猫の散歩禁止

------------

　アラブ圏有力紙アル・ハヤトなどによると、サウジアラビアの宗教警察「勧善懲悪委員会」は７月３０日、首都リヤドでペットとしての犬や猫の販売と、公共の場で...</description>
<dc:creator>kotaism</dc:creator>
<dc:date>2008-08-03T23:03:49+09:00</dc:date>
<dc:subject>日々のこと</dc:subject>
<content:encoded><![CDATA[<br>
こんなニュースがあった。<br>
<br>
------------<br>
<br>
男女の逢瀬阻止！サウジで犬猫の散歩禁止<br>
<br>
------------<br>
<br>
　アラブ圏有力紙アル・ハヤトなどによると、サウジアラビアの宗教警察「勧善懲悪委員会」は７月３０日、首都リヤドでペットとしての犬や猫の販売と、公共の場で散歩を禁じる布告を出した。<br>
<br>
　同委員会は、若い男性が街で女性の気を引くためにペットを連れ、男女が接触する機会が増えているためだと禁止の理由を説明している。<br>
<br>
　イスラム教の中でも戒律の厳しいワッハーブ派を奉じるサウジでは、学校の授業やレストランの入り口を男女別々にするなど公共の場での男女分離を徹底している。同委員会は街を巡回し、違反行為を摘発するのが役目だが、最近は、監視の目をかいくぐって逢瀬(おうせ)を楽しむ若い男女も多く、業を煮やした同委員会が“奇策”に出た形だ。<br>
<br>
　同委員会は「違反者が見つかり次第、ペットを没収し、二度としないという誓約書を書かせる」とするが、実効性は不明。サウジの英字紙アラブ・ニュースは「現実離れした取り締まり」と批判している。  <br>
<br>
8月2日19時28分配信 読売新聞<br>
<br>
------------<br>
<br>
イスラームの国は、とても厳格である。<br>
一方で、そこで生きる人たちはあの手この手で男女の接触を試みる。<br>
これなんか、いい例だろう。<br>
<br>
僕がアフガニスタンにいた時は、洋服屋＝プレイボーイだと言われていた。<br>
女性は洋服を買う時に、服屋の男と会話をする。そのついでに、ナンパが行われるのだそうだ。<br>
ゆえに、服屋のオヤジは女性と知り合う機会がとても多く、中には売春のあっせんまでしている輩までいた。<br>
<br>
僕はこうした人々の「たくらみ」が大好きだ。<br>
立派なノンフィクションやニュースよりよっぽど「リアル」があるような気がする。]]>
</content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://kotaism.livedoor.biz/archives/51178895.html">
<title>偶然のＤＮＡ</title>
<link>http://kotaism.livedoor.biz/archives/51178895.html</link>
<description>高校野球のシーズンである。
高校野球が新聞で報じられると、いつも思い出すことがある。
高校2、3年生の時の担任のＮ先生のことだ。

僕が通っていた高校は、まぁ、お世辞にも頭がいいとは言えなかった。
むかしから僕は性格がまがっていて、他人と机を並べて、同じこ...</description>
<dc:creator>kotaism</dc:creator>
<dc:date>2008-07-29T14:43:49+09:00</dc:date>
<dc:subject>日々のこと</dc:subject>
<content:encoded><![CDATA[高校野球のシーズンである。<br>
高校野球が新聞で報じられると、いつも思い出すことがある。<br>
高校2、3年生の時の担任のＮ先生のことだ。<br>
<br>
僕が通っていた高校は、まぁ、お世辞にも頭がいいとは言えなかった。<br>
むかしから僕は性格がまがっていて、他人と机を並べて、同じことをするということに拒絶反応を示していた。<br>
だから、偏差値競争など絶対にしたくなかったのである。その結果、都内でも有数な偏差値の低い高校へいくハメになった。<br>
<br>
そんな学校だったから、まぁ、先生方はあまりやる気がない。<br>
そりゃそうだろう。僕が今教師だったとしても、偏差値の低い学校で真面目に教える気にはならない。<br>
大学への進学率なんて数％である。そんな学校で真剣に教える方がバカバカしいと思うのが人間なのである。同じ給料ならさっさと帰って酒でも飲んでいた方がいい。<br>
<br>
が、高校2、3年の担任だったＮ先生はどうも違った。<br>
駿台予備校かなんかで教えていて、数年前に転勤してきたばかりだった。<br>
この先生は、よく自分の二つの夢について語っていた。<br>
<br>
１、生徒を東大へ受からせること。<br>
２、生徒を甲子園に出場させること。<br>
<br>
なんつーか、二つともありふれた夢である。<br>
が、その理由をきくと、なんとなくその気持ちがわかる気がした。<br>
Ｎ先生は高校生の時に甲子園を目指してずっと野球をしていたんだそうな。が、出れなかった。<br>
で、引退してから今度は東大を目指した。2浪だったか、3浪だったかしてもやはり合格せず、Ｋ大へ進むことになった。<br>
そんな自分の体験から、なんとか生徒に二つの夢をかなえさせたいと思っていたのである。<br>
<br>
授業が終わった後に、「大学進学者のための補習授業」なんつうのをやるのだが、参加者は3人とか4人である。<br>
にもかかわらず、その先生は本当に真剣に教えていた。<br>
いわゆる「ヤンキー先生」とか「夜回り先生」みたいなタイプではない。全然違う。パッと見はフツーの先生である。<br>
けど、教えている時は驚くほど真剣だった。<br>
「なぜこんなバカ生徒を前にしてここまで本気になるの？　まさか、東大合格を本気で夢見ているの？」と勘繰りたくなるほどだった。<br>
<br>
高校三年が終わり、卒業ということになったある日、先生が突然こう言いだした。<br>
「実は、今年いっぱいでこの学校をやめます。いろいろと事情があって、△県の学校へ赴任することになりました。甲子園によく出場する○高です」<br>
<br>
この○高は△県のなかでも頭の良い高校である。<br>
しかも、甲子園の常連で、東京に住んでいる僕だってよく知っていた。<br>
先生は「○高へいけば、二つの夢である東大と甲子園がかなえられるかもしれない」といって本当にうれしそうだった。<br>
僕は生徒のくせに、心の中で生意気にも「よかったねぇー」と思っていたのを記憶している。<br>
<br>
その後、僕は東大ではないが、四年生の大学へ進学することになった。<br>
高校生の頃から偏差値競争は大嫌いだったのだが、教養的な勉強は大好きだった。死ぬほど好きだった。<br>
で、大学に入学してからは、とにかく勉強漬けの毎日を送ることになった。どうしても本を書く仕事につきたくて、一日最低10時間文章を書いて、2、3冊本を読もうと決めた。<br>
書くことが思い浮かばなければひたすら模写をして、本は小説から医学論文まであらゆるジャンルの本を読むことにした。それ以外はひたすら外国をまわっていた。<br>
そんなことを10年ぐらい毎日つづけて、なんとかバカはバカなりに文章を書く仕事につけたのである。<br>
<br>
高校を卒業してから13年目がたった先日、読者から本の感想を記したメールが来た。高校一年の女の子からだった。<br>
「何度も読みました。感動しました」みたいなことが書かれていた。<br>
正直、高校性ぐらいの人からの感想というのは一番うれしい。<br>
新聞やら雑誌やらにどれだけ有名な作家に賞賛されても「お、これはいい広告になるな」ぐらいにしか思わない。<br>
インタビューをうけても同じである。<br>
しかし、高校性などから面白かったという感想をもらうと本当に幸せな気持になる。やっててよかったなー、と思うのはこんな時である。<br>
<br>
僕は感想をもらったら、たいてい簡単に返答することにしている。<br>
「読んでくれてありがとうございました」みたいな返事だ。今回もそれを送った。<br>
そしたら、その子が突然こんなメールを送ってきた。<br>
<br>
「わたしの担任のＮ先生をご存知ですか」<br>
<br>
Ｎ先生とは、僕が高校2、3年の時の例の担任である。その子の通っている学校を聞くと○高である。間違いない。<br>
尋ねてみると、その女子高生は先日学校の個人面談で、Ｎ先生と将来のことについて話をしたんだそうだ。その時に僕の本のことを話したらしい。そ<br>
<br>
したら、Ｎ先生は気がついてびっくりしていたんだという。<br>
<br>
いやはや、すごい偶然である。<br>
<br>
Ｎ先生はかつて東京の偏差値の低い高校で真剣に教鞭をとっていた。<br>
その時の、バカ生徒が僕だった。僕は10年後に文章を書く仕事について、本をだした。<br>
△県の女子高生がたまたまその本を読んで感動した。そしたら、その女子高生の担任が○高へ赴任したＮ先生だった。<br>
<br>
僕はこういう出会いが大好きだ。<br>
「これこそ、人生」と思える瞬間である。<br>
Ｎ先生⇒僕⇒女子高生のつながりなんて、まさしく「是、人生」ではないか。<br>
<br>
件の女子高生は、将来の希望としてジャーナリストをあげたんだそうだ。<br>
もちろん、将来やりたいことが変わるかもしれない。しかし、何の職業につくにせよ、十年後、二十年後に彼女がやった仕事を見て、また別の人が「○○になりたい」と思ってもらえたらいいなと思う。<br>
Ｎ先生も喜ぶだろうし、僕も喜ぶ。大喜びだ。<br>
でも、そうやって人と人っていうのは結びついて、何かを受け継いでいくんだろうな、と思う。<br>
生命のＤＮＡならざる、生きるということの遺伝子なのかもしれない。]]>
</content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://kotaism.livedoor.biz/archives/51174900.html">
<title>相撲</title>
<link>http://kotaism.livedoor.biz/archives/51174900.html</link>
<description>僕はけっこう相撲が好きだ。
テレビをつけてやっていると、思わず見てしまう。
昔、卒業式の日が千秋楽で、卒業式に出席するか、千秋楽を見るかで悩んで、結局卒業式をサボって千秋楽を見ていた記憶がある。

先日、『力士の世界』（文春新書）という本を読んで面白いこ...</description>
<dc:creator>kotaism</dc:creator>
<dc:date>2008-07-24T02:39:09+09:00</dc:date>
<dc:subject>本</dc:subject>
<content:encoded><![CDATA[僕はけっこう相撲が好きだ。<br>
テレビをつけてやっていると、思わず見てしまう。<br>
昔、卒業式の日が千秋楽で、卒業式に出席するか、千秋楽を見るかで悩んで、結局卒業式をサボって千秋楽を見ていた記憶がある。<br>
<br>
先日、『力士の世界』（文春新書）という本を読んで面白いことを知った。<br>
実は、小結、関脇、大関の三役の呼び名の由来がわかっていないそうなのである。<br>
相撲というのは、神事だったころからつづくもので、意外にも色んな名称の由来が不明のままだったりするそうである。<br>
<br>
また、懸賞についての面白い話もあった。<br>
そもそもの始まりは、勝者が弓、矢、弦を褒美にもらうものだった。<br>
それが、ソバや米の商品券や目録になり、やがて今の現金になったのだそうだ。<br>
ソバや米の商品券なんてもらっても使い道がないだろうにと思うが、おそらく部屋に寄付して弟子たちの食費となっていたのだろう。<br>
ちなみに、今の懸賞金は六万円。税金など諸々引かれて手に入るのは一本の懸賞につき三万円だそうだ。さらにいうと、横綱の年収は大体一億円らしい。<br>
<br>
僕がこの本を読んで一番、おお、と思ったのは横綱についてである。<br>
常識では、横綱が相撲取りの最高位である。いわずとしれたＮＯ１である。<br>
しかし、本来は大関が最高位なんだそうな。大関が最高位で、その大関たちの中でもっとも「技量・品格に優れた大関」を横綱と呼んでいたのだという。<br>
その名残は今でも残っていて、大関とその一つ下の関脇の待遇の違いは天と地ほども違うそうな。それは、もともと大関が最高位だったためらしい。そういわれてみると、大関の桁違いの待遇の理由がわかってくる。<br>
<br>
来年、新書の企画を一本やるので、最近仕事関係の本とは別に一日一冊新書を読むようにしているのだが、新書の面白さというのは、難しい論考云々よりも、「豆知識」を得ることにあるのではないかと思っている。<br>
<br>
そーいえば、今日電車の中で読んでいた「名字と日本人―先祖からのメッセージ」も豆知識として面白かった。<br>
<br>
ま、とはいっても、やはり理想は古典的名作「バナナと日本人」なんだけどね。<br>
<br>
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<a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%8A%9B%E5%A3%AB%E3%81%AE%E4%B8%96%E7%95%8C-%E6%96%87%E6%98%A5%E6%96%B0%E6%9B%B8-603/dp/4166606034%3FSubscriptionId%3D15JBHWP7TH9QYT1RMHG2%26tag%3Dkotaismcom-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4166606034" target="_blank"><img border="0" src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41vuNuAPiFL._SL160_.jpg" align="left" style="margin-right:5px;" /></a><a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%8A%9B%E5%A3%AB%E3%81%AE%E4%B8%96%E7%95%8C-%E6%96%87%E6%98%A5%E6%96%B0%E6%9B%B8-603/dp/4166606034%3FSubscriptionId%3D15JBHWP7TH9QYT1RMHG2%26tag%3Dkotaismcom-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4166606034" target="_blank">力士の世界 (文春新書 603) (文春新書 603)</a><br clear="all" /><br>
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<a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%90%8D%E5%AD%97%E3%81%A8%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E2%80%95%E5%85%88%E7%A5%96%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E3%83%A1%E3%83%83%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%82%B8-%E6%96%87%E6%98%A5%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E6%AD%A6%E5%85%89-%E8%AA%A0/dp/4166600117%3FSubscriptionId%3D15JBHWP7TH9QYT1RMHG2%26tag%3Dkotaismcom-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4166600117" target="_blank"><img border="0" src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/4156R785G3L._SL160_.jpg" align="left" style="margin-right:5px;" /></a><a href="http://www.amazon.co.jp/%E5%90%8D%E5%AD%97%E3%81%A8%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E2%80%95%E5%85%88%E7%A5%96%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E3%83%A1%E3%83%83%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%82%B8-%E6%96%87%E6%98%A5%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E6%AD%A6%E5%85%89-%E8%AA%A0/dp/4166600117%3FSubscriptionId%3D15JBHWP7TH9QYT1RMHG2%26tag%3Dkotaismcom-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4166600117" target="_blank">名字と日本人―先祖からのメッセージ (文春新書)</a><br clear="all" /><br>
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<a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%83%90%E3%83%8A%E3%83%8A%E3%81%A8%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E2%80%95%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%94%E3%83%B3%E8%BE%B2%E5%9C%92%E3%81%A8%E9%A3%9F%E5%8D%93%E3%81%AE%E3%81%82%E3%81%84%E3%81%A0-%E5%B2%A9%E6%B3%A2%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E9%B6%B4%E8%A6%8B-%E8%89%AF%E8%A1%8C/dp/4004201993%3FSubscriptionId%3D15JBHWP7TH9QYT1RMHG2%26tag%3Dkotaismcom-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4004201993" target="_blank"><img border="0" src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41NTR7FJD3L._SL160_.jpg" align="left" style="margin-right:5px;" /></a><a href="http://www.amazon.co.jp/%E3%83%90%E3%83%8A%E3%83%8A%E3%81%A8%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E2%80%95%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%94%E3%83%B3%E8%BE%B2%E5%9C%92%E3%81%A8%E9%A3%9F%E5%8D%93%E3%81%AE%E3%81%82%E3%81%84%E3%81%A0-%E5%B2%A9%E6%B3%A2%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E9%B6%B4%E8%A6%8B-%E8%89%AF%E8%A1%8C/dp/4004201993%3FSubscriptionId%3D15JBHWP7TH9QYT1RMHG2%26tag%3Dkotaismcom-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4004201993" target="_blank">バナナと日本人―フィリピン農園と食卓のあいだ (岩波新書)</a><br clear="all" />]]>
</content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://kotaism.livedoor.biz/archives/51172100.html">
<title>戦場から生きのびて</title>
<link>http://kotaism.livedoor.biz/archives/51172100.html</link>
<description>文藝春秋社から「物乞う仏陀」の単行本が増刷されると言われて本が届いた。
すでに文庫化しているのに、単行本が増刷されるというのは、不思議なことだ。
「深夜特急」みたいな永遠のベストセラーじゃあるまいし、文庫があるのにわざわざ単行本を買う人なんているのかな、...</description>
<dc:creator>kotaism</dc:creator>
<dc:date>2008-07-20T01:40:50+09:00</dc:date>
<dc:subject>本</dc:subject>
<content:encoded><![CDATA[文藝春秋社から「物乞う仏陀」の単行本が増刷されると言われて本が届いた。<br>
すでに文庫化しているのに、単行本が増刷されるというのは、不思議なことだ。<br>
「深夜特急」みたいな永遠のベストセラーじゃあるまいし、文庫があるのにわざわざ単行本を買う人なんているのかな、と心配してしまう。<br>
ただ、先日ある人から聞いたのだが、「本はハードカバーじゃなきゃダメ」という人もいるそうだ。そういう人向けの増刷なのだろうか（まさかなぁ）。<br>
しかし、この増刷の冊数が意外に多い。そんなにハードカバーファンがいるのかなと思ってしまう数であるが、まぁ、増刷したらした分だけお金が入ってくるので、僕は得することはあっても、損することはない。なので、全然問題はないのだけれど。<br>
<br>
ハードカバーの本といえば、ちょっと前に『戦場から生きのびて－ぼくは少年兵士だった』という本をもらった。<br>
アフリカのシエラレオネの内戦の中、誘拐されて少年兵になった子供が自分の体験を書いた本だ。<br>
洗脳される前から殺人を犯していた頃のことや救出された時のことを事細かに書いてある。少年兵が生き延びて、なおかつ自分の筆でその体験を客観的に書けるようになるのは、奇跡のようなものだ。そういう意味でも、とても貴重な本だと思う。<br>
<br>
こういう本を読むと、証言ノンフィクションというのは実につよいなと思う。<br>
外部の人間がいくらがんばって取材しても、内戦で生活を破壊され、誘拐されて洗脳され、少年兵士たちがどういう思いで人殺しをしているのか、なんてことは書けない。<br>
予算的にも、期間的にも無理だし、そもそもそんなことをしたら90％以上の確率で死ぬに決まっている（実際少年兵のほとんどは死んでいるわけだから）。つまり、奇跡的に生き残り、奇跡的に立ち直り、奇跡的に教育をうけ、奇跡的に機会を得た者にしか書けないものなのだ。<br>
<br>
これはシエラレオネの本に限ったことではない。<br>
日本だって犯罪者や犯罪被害者の証言ノンフィクションというものがある。<br>
ちょっと有名な事件になれば、すぐに手記やら何やらというものがでて反響を呼ぶ。実際読んでみると、覗き見趣味的な面白さがあったりする。実際に普通に作家やら記者やらが書いたものよりも面白いことがしばしばある。<br>
僕の周りには「下手な小説を読むよりノンフィクションを読む方が好き」という人がいるが、それと同じ理由で「下手なノンフィクションを読むよりも、告白本を読む方が好き」という人も多いだろう。<br>
<br>
しかし、ここ数年出版された告白本とか体験本を思い浮かべてみると、あまり面白いものが浮かんでこない。<br>
なぜかと考えてみると、最近どうにもこういう告白本がどれも似ているように思えるのだ。<br>
もしかしたら、告白本とか、体験本というジャンルにも、また「ひな形」のようなものができつつあるのかもしれない。<br>
だから、告白本を書けとか、体験本を書けといわれたら、著者はその「ひな形」に自分の体験や意見を当てはめて書くようになるのではないか。その結果、どれも似たようなものになり、結果として面白さが失われてしまうように思える。<br>
<br>
僕はこれの典型が「旅行本」だと思っている。<br>
巷に流布している旅行本ってどれを読んでも同じように旅行をして、同じような体験をして、同じようなことを書いている。<br>
みんな椎名誠さんであり、沢木耕太郎さんであり、蔵前仁一さんなのだ。こういうふうに旅をして、こういう体験をして、こう書くという「ひな形」ができあがっていて、それをなぞることしかしない。だから全部同じに見える。違いといえば、イラストつきなのか、写真つきなのか、漫画つきなのか、ぐらいだ。<br>
たぶん、これと同じような「ひな形」の波が、告白本とか体験本というジャンルにも押し寄せているのかもしれない。<br>
<br>
なんだか、話がそれてしまった。<br>
『戦場から生きのびて－ぼくは少年兵士だった』という本も、ある意味ひな形にはめられていると言えなくもないけど、それでも型破りの証言＆体験が最初から最後まで書かれているという意味では、とても興味深い本である。<br>
<br>
<a href="http://www.amazon.co.jp/%E6%88%A6%E5%A0%B4%E3%81%8B%E3%82%89%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%81%AE%E3%81%B3%E3%81%A6-%E3%81%BC%E3%81%8F%E3%81%AF%E5%B0%91%E5%B9%B4%E5%85%B5%E5%A3%AB%E3%81%A0%E3%81%A3%E3%81%9F-%E3%82%A4%E3%82%B7%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%99%E3%82%A2/dp/4309204864%3FSubscriptionId%3D15JBHWP7TH9QYT1RMHG2%26tag%3Dkotaismcom-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4309204864" target="_blank"><img border="0" src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51VAn65c0zL._SL160_.jpg" align="left" style="margin-right:5px;" /></a><a href="http://www.amazon.co.jp/%E6%88%A6%E5%A0%B4%E3%81%8B%E3%82%89%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%81%AE%E3%81%B3%E3%81%A6-%E3%81%BC%E3%81%8F%E3%81%AF%E5%B0%91%E5%B9%B4%E5%85%B5%E5%A3%AB%E3%81%A0%E3%81%A3%E3%81%9F-%E3%82%A4%E3%82%B7%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%99%E3%82%A2/dp/4309204864%3FSubscriptionId%3D15JBHWP7TH9QYT1RMHG2%26tag%3Dkotaismcom-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4309204864" target="_blank">戦場から生きのびて ぼくは少年兵士だった</a><br clear="all" />]]>
</content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://kotaism.livedoor.biz/archives/51167357.html">
<title>財布の中身</title>
<link>http://kotaism.livedoor.biz/archives/51167357.html</link>
<description>先日、中野で人と会った。
仕事の打ち合わせを兼ねた食事会みたいなものだった。
メンバーは以下である。

・出版社の編集者
・漫画家
・女性ＡＶ監督
・僕

まぁ、いろいろとあってこの組み合わせになったのだが（「フツーならないだろ」という声が聞こえてきそう...</description>
<dc:creator>kotaism</dc:creator>
<dc:date>2008-07-12T23:27:12+09:00</dc:date>
<dc:subject>日々のこと</dc:subject>
<content:encoded><![CDATA[先日、中野で人と会った。<br>
仕事の打ち合わせを兼ねた食事会みたいなものだった。<br>
メンバーは以下である。<br>
<br>
・出版社の編集者<br>
・漫画家<br>
・女性ＡＶ監督<br>
・僕<br>
<br>
まぁ、いろいろとあってこの組み合わせになったのだが（「フツーならないだろ」という声が聞こえてきそうだが）、詳しい説明は割愛させていただく。<br>
<br>
人にもよるだろうけど、僕はあまり異業種の人と会うことがない。<br>
基本的に家で一人で仕事をしているし、会ってもその打ち合わせなので出版社や番組制作会社などといった人と会うぐらいである。なので、他の分野で活躍している人の話を聞くのは楽しい。<br>
<br>
そのなかで、ふとした拍子に「漫画のページ単価」の話になった。<br>
<br>
漫画雑誌のページ単価が驚くほど低いということは、前に出版社の人から聞いたことがあった。<br>
昨日一緒にいた漫画家さんの証言もあわせていえば、小さな漫画雑誌だと1ページ1万円～2万円。誰もが知っている大きな雑誌でも3万円程度。超がつく大御所でも10万円程度だそうだ。<br>
<br>
客観的に考えれば、これは驚くほど安い。<br>
漫画の場合、ストーリー考えて（原案・原作がいるケースもあるが）、ラフを書いて、絵を書いて、さらにはアシスタントを雇ってこの値段なわけである。<br>
媒体にも書き手にもよるけど、一人で書いて、ラフのようなものもないことを考えれば、活字主体の雑誌の方がページ単価では上だと思う。<br>
しかし、市場としては明らかに漫画の方が大きい。読者数だけ考えても桁がひと桁ぐらい異なるものだ。にもかかわらず、ページ単価が、活字媒体と同じか、それより低いなんて。。。<br>
<br>
というような話をしていたら、その漫画家さんがいうには「すべては手塚治虫のせい」らしい。<br>
手塚治虫はとにかく漫画を書きまくりたかった。もしページ単価が高いと、どこの雑誌も書かせるのを渋る。そのために、手塚治虫は自らページ単価をさげて、いろんな雑誌に書きまくったのだそうだ。<br>
こうなると、当然手塚治虫以上の漫画家はいないわけで、彼のページ単価が「業界最高値」となる。それで他の人たちのページ単価まで低く設定されることになったのだそうな。<br>
<br>
また、その雑誌の大御所の性格で価格が決まることもあるらしい。<br>
たとえばＡという創刊40年の漫画雑誌があったとする。創刊の時から書いている人が最初3万円で請け負っていた。この人は性格がよく、原稿料をあげろとはいわないまま、40年が過ぎて大御所となった。<br>
雑誌の側からすれば、当然この大御所が「最高のページ単価」になるわけで、それより小粒な漫画家に大御所以上のお金を払えない。<br>
そのため、Ａという漫画雑誌では、最高のページ単価が3万円になり、それ以外はすべてそれ以下の値段となった、というわけだ。<br>
<br>
いずれにせよ、このような流れで、今もって漫画雑誌のページ単価は、実際の市場よりもかなり低く設定されているらしい。<br>
<br>
そんな話をしていたら、今度はＡＶ監督から面白い話を聞かされた。<br>
ＡＶの女優なんて、普通は1日拘束されて何発も絡みまくって、20万円ぐらいだそうだ。この半分以上がプロダクションなどにはいるため、女優の懐に入るのは5万とか、7万とからしい。<br>
また、レズもののビデオだと、男役の女優と、女役の女優のギャラは10万ぐらい違うらしい。前者が20万ぐらいで、後者が10万ぐらい（レズの場合は絡みがないので）。しかし、これまたプロダクションが半分以上とるわけで、結局は数万円のギャラにしかならないという。<br>
ちなみに、男優なんかは1万か2万円ぐらいだそうだ。汁男優の場合は一発数千円という計算らしい。<br>
<br>
また、フリーのスタッフの値段もさまざまだそうな。<br>
ＡＶには、フリーのＡＤというのがいて、これが日給で2万円ほどなんだそうな。<br>
しかし、フリーのＡＤならプロダクションをはさんでいないので、手取りのお金はレズ物のＡＶ女優とほとんどかわらないということになる。しかも仕事はＡＶ女優よりもあるわけで、総収入では女優より上なわけだ。<br>
<br>
監督の場合は、ちょっと別格。企画から編集までからんで、2、30万円ぐらいだそうな。<br>
昔はカリスマ監督なんかがいて、一人で膨大なお金をとっていた。しかし、今はＡＶの不況なのでそういう監督は外されてとにかく安くあげることになっているらしい。<br>
そのため、ＡＶ監督の中には職を失って、病気になって入院してしまったり、失踪してしまったりする人もいるんだそうな。まさしく下剋上ではないか。<br>
<br>
漫画にしても、ＡＶにしても、なかなか彼らの財布の中身は表にでてこない。<br>
一見するととても華やかな感じがするけど、裏を返して見ると、シビアな世界が広がっていたりする。<br>
でも、だからこそ、話として面白い。<br>
<br>
]]>
</content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://kotaism.livedoor.biz/archives/51156135.html">
<title>才女と悪童</title>
<link>http://kotaism.livedoor.biz/archives/51156135.html</link>
<description>小学生の時、背が高くて頭のいい女性がいた。松岡さんという人だ。
担任の先生は相当その子を気にっていて、毎日のように「お前ら授業を聞く気はあるのか！　俺は松岡と二人で授業をやってんじゃねえぞ」と怒鳴り散らしていた。それが先生の口癖だった。
まあ、才色兼備そ...</description>
<dc:creator>kotaism</dc:creator>
<dc:date>2008-06-26T02:24:21+09:00</dc:date>
<dc:subject>日々のこと</dc:subject>
<content:encoded><![CDATA[小学生の時、背が高くて頭のいい女性がいた。松岡さんという人だ。<br>
担任の先生は相当その子を気にっていて、毎日のように「お前ら授業を聞く気はあるのか！　俺は松岡と二人で授業をやってんじゃねえぞ」と怒鳴り散らしていた。それが先生の口癖だった。<br>
まあ、才色兼備そろった女性である。中学二年の時から違うクラスになり、その後風の噂で早稲田に進学したということを聞いていた。<br>
<br>
一方、そのクラスにとんでもない悪ガキがいた。<br>
ケンカはするわ、先生の煙草を盗んで吸うわ、しょっちゅう万引きでつかまるわ、学校でウィスキーを一気飲みして泥酔してゲロを吐いて見つかるわ、学校の便所に火をつけてボヤを起こすわ、あげくの果てに全科目テストを白紙でだすわ。<br>
そういえば、そいつは小学校から盗んできたカラースプレーで、通学路の途中の電柱という電柱に「ＳＥＸ」と書きまくった。その後、その悪事がバレて、親と一緒に除光液をもって消しに行く羽目になった。さすがに彼は「ＳＥＸ」という文字が恥ずかしく、思わず「これ、ＳＦＸと書いたんだよ」と必死に言い訳をしたという。<br>
まったく目も当てられない＆救いようのないバカである。<br>
だが、実は、そいつが私なのである。<br>
<br>
まあ、今からさかのぼること二十年前、松岡さんが「才女」だったら、私は「悪童」以外の何者でもなかった。対照的な二人である。<br>
もちろん、こんな二人の人生がどこかで重なるわけもない。まったく違う道を歩いていくのだろう。疑いもなくそう信じていた。つい先日まで。<br>
<br>
ところが、である。<br>
<br>
先日、真夜中にうちの弟からメールが来た。<br>
「実は、たまたま光太の小中学校の同級生の松岡さんという人と酒を飲んだ。ムチャクチャ美人だった。今は、旅物の本をだして、色んな雑誌に旅行を中心とした文章を書いているんだそうだ。光太に会いたがっていたぞ」<br>
<br>
え？　松岡って、あの松岡？<br>
驚いた。まさか「才女」と「悪童」が二十年後に同じ出版業界で、同じように海外を舞台に文章を書いているとは想像だにしなかったからだ。<br>
しかし、思い出してみたら、松岡さんというのは、才女は才女でも一風変わった人だった。なんというか、「わが道を行く」タイプだった。いわゆるエリート路線をひた走るような人ではなかった。不思議なオーラをもっていた人だった。<br>
<br>
名前を検索してみたらホームページがあったので、それを見て「やはり、思った通りだ」と思った。<br>
七年前、ちょうど私が処女作の取材をするためにアジアを旅していた時、彼女は新婚旅行で二百日かけて世界中を回ってそれを本にしていたのである。<br>
もしかしたらどこぞやの国ですれ違っていたかもしれないな。そう思ったら、おかしくなった。<br>
<br>
弟に松岡さんのメールアドレスを教えてもらって連絡をとってみた。<br>
そしたら、才女から返信が来て、悪童に会ってくれるとのことだった。うれしいことに、私の本も読んでいてくれていたらしい。ありがたいことだ。<br>
私も早速松岡さんの本を注文してみた。才女が二年間かけて回った足跡を本でたどれるのかと思うと今から楽しみである。<br>
<br>
こういう「再会」があるたびに、人生っていうのは面白いものだな、と思う。<br>
他の業界のことは知らないが、出版の世界では本当に人と人がつながっていく。ありとあらゆる人が「友達の友達」だったり「兄弟の友達」だったり「昔の友達」だったりする。怖いぐらいつながっていく。でも、それを体験する度にうれしくなる。幸せな気持になる。<br>
<br>
くだんの才女に会うのは、来月である。<br>
それまでに「俺は昔の悪童時代とは違うんだぞ」と思わせる再開の言葉でも用意しておきたいところだが、いまだに才の字ひとつない私には過去を覆すセリフがまったく思いつかない。悪童は所詮いつまでたっても悪童のままなのである。<br>
たぶん、15年ぶりに会って、また醜態を見せて別れることになるんだろうな、と思う。<br>
でも、まあ、何年経っても「才女」と「悪童」の関係が変わっていないと認識するのも、また良いものなのかもしれない。<br>
<br>
<br>
勝手に紹介しますが、もしご興味があれば↓<br>
<br>
<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/redirect.html%3FASIN=4795832935%26tag=kotaismcom-22%26lcode=xm2%26cID=2025%26ccmID=165953%26location=/o/ASIN/4795832935%253FSubscriptionId=15JBHWP7TH9QYT1RMHG2" target="_blank"><img border="0" src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/417Bhmh%2BV8L._SL160_.jpg" align="left" style="margin-right:5px;" /></a><a href="http://www.amazon.co.jp/gp/redirect.html%3FASIN=4795832935%26tag=kotaismcom-22%26lcode=xm2%26cID=2025%26ccmID=165953%26location=/o/ASIN/4795832935%253FSubscriptionId=15JBHWP7TH9QYT1RMHG2" target="_blank">してみたい!世界一周</a><br clear="all" />]]>
</content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://kotaism.livedoor.biz/archives/51148681.html">
<title>本の削除＆訂正</title>
<link>http://kotaism.livedoor.biz/archives/51148681.html</link>
<description>さて、今日は「物乞う仏陀」の文庫版で収録したハンセン病の話についてご説明します。

この話は、単行本の刊行の際にも用意されていました。
しかし、その中の一部の記載が問題になったのです。文庫版でも削ってありますが、僕がハンセン病の村にいった時に、患者たちの...</description>
<dc:creator>kotaism</dc:creator>
<dc:date>2008-06-15T18:08:04+09:00</dc:date>
<dc:subject>お知らせ</dc:subject>
<content:encoded><![CDATA[さて、今日は「物乞う仏陀」の文庫版で収録したハンセン病の話についてご説明します。<br>
<br>
この話は、単行本の刊行の際にも用意されていました。<br>
しかし、その中の一部の記載が問題になったのです。文庫版でも削ってありますが、僕がハンセン病の村にいった時に、患者たちの子供にも少なからず同じ病気の人が含まれていたのです。<br>
<br>
しかし、今のハンセン病の建前では、ハンセン病は基本的に感染しないものとされています。<br>
（詳しいことは専門書などをご覧ください。ここらへんは非常にデリケートで複雑な問題ですので）<br>
そのため、もし実際にハンセン病患者の子供に患者が含まれていたとしても、ノンフィクションといえどそれを書くのはマズイだろいう、という判断になったのです。<br>
それでこの原稿は初めの段階で用意されていたにもかかわらず、まるごとカットということになりました。<br>
万が一「出版さしどめ」なんてことになった日には目も当てられませんからね。<br>
<br>
しかし、いろんな理由から、今回の文庫化に当たってはその話を復活させることにしました。<br>
ただ問題がなくなったわけではありません。従って、収録が決まったとき、問題となった箇所をごっそり削るということになりました。<br>
しかも、その時僕がアフリカに滞在していたため、大幅に書き換えることもできず、とりあえず削ったものをそのまま掲載ということになりました。<br>
もしかしたらそのせいで文章がちぐはぐになっていたり、あるいは流れがうまくいっていない箇所もあるかもしれません。その点については、どうぞご容赦ください。<br>
<br>
このほかにも、ハンセン病については、本当に問題が多いですね。<br>
実は、その話の次に収録されているキリスト教関連の施設についての短編でもハプニングがありました。<br>
「聖書」のなかには、むかしからよく引用されていたハンセン病についての記述があります。<br>
ハンセン病患者は衣服を破いて、鈴を鳴らしながら「私は汚れている」といって歩かなければならない、みたいな文章があったんです。<br>
僕はその文章に対応するような形で、ミャンマーにおけるキリスト教系の施設についての短編を書いたのです。<br>
<br>
ところが、校了の前夜になって、編集を担当してくださった方から連絡がありました。<br>
なんと「聖書」の記述がいつの間にか変わっていることが発覚したのです。<br>
少し前の「聖書」にはたしかにハンセン病と書いてあるのに、最新版の「聖書」のなかには「ハンセン病」とか「らい病」といった記述が一切なくなり、その代わりにその箇所がすべて「重い皮膚病」になっていたのです。<br>
<br>
これには本当に参りました。<br>
重い皮膚病ってなんだよ、って感じですよね。<br>
ハゲでしょうか？　水虫でしょうか？<br>
だったら、僕も衣服を割いて、鈴をならして「私は汚れている」といわなきゃなりません。そんな。。<br>
<br>
※とはいえ、これには、いろんな深い議論があります。たとえば以下をご覧ください。<br>
http://www.eonet.ne.jp/~libell/8meisyou.htm<br>
僕は「思い皮膚病」だろうと「らい病」だろいうと、要はそういう歴史があったことが問題なわけで、病名云々の議論じゃないと思っているのですが。<br>
<br>
しかし、まぁ、いくらブーブー言っても、聖書からハンセン病という言葉が消えた事実がゆらぐことはありません。<br>
編集を担当してくださった方はこういいました。<br>
<br>
＜「聖書」の記述が返られてしまっている。「聖書」のなかの差別表現がなくなってしまっているのだ。こうなってしまった以上、本のなかにそれを記すことはできない。万が一文句を言われて出版差し止なんてなることもあるから。前後のバランスはくずれるけど、とにかくこれに関連する箇所を削ったり、書きなおさなければならない。しかし時間がない。数時間後には出さなきゃならない。なので、それらの作業はこっちですべてやっておきます＞<br>
<br>
仕方ありませんよね。<br>
ただ、ハンセン病が関係するミャンマーの章は次々とこんなことが起こり、削りに削り、書き換えに書き換え、原型をとどめないばかりか、筋すら通らない箇所まででてきてしまいました。<br>
単行本をだしたとき、何度か「あのミャンマー編だけ『浮いている』のはなぜか」といわれましたが、そこらへんに理由があるのです。<br>
<br>
まぁ、それでも懸命に調べたことが文章になるのは嬉しいことですね。<br>
どれだけ体裁が悪くなっても、やはり文庫化に際してあの短編が復活したのはうれしいことです。<br>
何よりも、インタビューをしたハンセン病の人たちに「悪いなー」と思っていたので、ようやく恩返しができたというような気持ちでいます。<br>
<br>
]]>
</content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://kotaism.livedoor.biz/archives/51144977.html">
<title>『物乞う仏陀』文庫版</title>
<link>http://kotaism.livedoor.biz/archives/51144977.html</link>
<description>
物乞う仏陀 (文春文庫 い 73-1)


この度、処女作『物乞う仏陀』が文庫になりました。
文春文庫です。むかしから、「文庫」というものに憧れていたのでうれしい限りです。
とはいっても、実はアフリカにいる間に文庫化が決まり、校正も何もかも全部出版社任せで、僕は...</description>
<dc:creator>kotaism</dc:creator>
<dc:date>2008-06-10T15:15:22+09:00</dc:date>
<dc:subject>お知らせ</dc:subject>
<content:encoded><![CDATA[<img src="http://image.blog.livedoor.jp/kotaism/imgs/8/4/8414b556.jpg" width="98" height="140" border="0" alt="8414b556.jpg" hspace="5" class="pict" align="left"  /><br>
<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/redirect.html%3FASIN=4167717913%26tag=kotaismcom-22%26lcode=xm2%26cID=2025%26ccmID=165953%26location=/o/ASIN/4167717913%253FSubscriptionId=15JBHWP7TH9QYT1RMHG2" target="_blank">物乞う仏陀 (文春文庫 い 73-1)</a><br clear="all" /><br>
<br>
<br>
この度、処女作『物乞う仏陀』が文庫になりました。<br>
文春文庫です。むかしから、「文庫」というものに憧れていたのでうれしい限りです。<br>
とはいっても、実はアフリカにいる間に文庫化が決まり、校正も何もかも全部出版社任せで、僕はちょっとした言葉の訂正ぐらいしかしていないんですが（苦笑）。<br>
<br>
文庫化に際しての変更点は以下です。<br>
<br>
・ミャンマー編にハンセン病の短編を追加<br>
・表紙の写真を並べ替えた<br>
・誤字脱字の訂正などをした<br>
<br>
大きな違いはありませんね。<br>
新しく追加したハンセン病の短編については、後日このブログで簡単にご説明いたします。<br>
<br>
]]>
</content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://kotaism.livedoor.biz/archives/51138428.html">
<title>絵描き</title>
<link>http://kotaism.livedoor.biz/archives/51138428.html</link>
<description>旅行人158号特集グアテマラ
旅行人の今年の号がでた。
表紙の絵、素敵じゃないだろうか？

旅行人では、昔からこうした絵がよく紹介されている。
バングラデシュのリキシャの後ろに描かれた絵などもガイドブックで紹介していたっけ。
校正のやりとりをメールでしていた...</description>
<dc:creator>kotaism</dc:creator>
<dc:date>2008-06-02T17:56:11+09:00</dc:date>
<dc:subject>お知らせ</dc:subject>
<content:encoded><![CDATA[<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/redirect.html%3FASIN=B001ADQNBG%26tag=kotaismcom-22%26lcode=xm2%26cID=2025%26ccmID=165953%26location=/o/ASIN/B001ADQNBG%253FSubscriptionId=15JBHWP7TH9QYT1RMHG2" target="_blank"><img border="0" src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/61mFh3-akGL._SL160_.jpg" align="left" style="margin-right:5px;" /></a><a href="http://www.amazon.co.jp/gp/redirect.html%3FASIN=B001ADQNBG%26tag=kotaismcom-22%26lcode=xm2%26cID=2025%26ccmID=165953%26location=/o/ASIN/B001ADQNBG%253FSubscriptionId=15JBHWP7TH9QYT1RMHG2" target="_blank">旅行人158号特集グアテマラ</a><br clear="all" /><br>
旅行人の今年の号がでた。<br>
表紙の絵、素敵じゃないだろうか？<br>
<br>
旅行人では、昔からこうした絵がよく紹介されている。<br>
バングラデシュのリキシャの後ろに描かれた絵などもガイドブックで紹介していたっけ。<br>
校正のやりとりをメールでしていたとき、蔵前さんに素敵な絵ですねといったところ「この絵は本当に絵が好きじゃなければ描けないですよ」とおっしゃっていたけど、そのとおりだと思う。<br>
可笑しい絵である。だけど、見る人に可笑しいと思わせるというのはものすごく大変なことである。ちょっとやそっとの才能があってできることじゃない。ものすごい努力を積み重ね、絵に対する愛情をもっていなければできることじゃないのだ。<br>
<br>
そういえば、蔵前さんもご自身で絵を描く。<br>
多くの本では、文章とともに絵も載せている。この絵がまたいい。<br>
そういえば、前回紹介した映画監督になった友達も大手漫画雑誌で漫画を描いている。立派な漫画家でもある。<br>
<br>
僕は絵を描ける人にあこがれる。<br>
自分の親父が舞台美術家で、絵を描いているのを見て育ってきたからだろうか。<br>
だけど、残念なことに、絵だけはだめである。絵と短距離走と数学だけは、涙が出てくるぐらいヒドイ。<br>
だからこそ、逆に憧れも人一倍あるのだ。<br>
<br>
ともあれ、僕も連載の二回目を書いていたりしますのでご興味があれば。<br>
<br>
]]>
</content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://kotaism.livedoor.biz/archives/51135743.html">
<title>海外の食</title>
<link>http://kotaism.livedoor.biz/archives/51135743.html</link>
<description>ここに変なものを飲んで体調を崩したと書いたからだろうか。
知り合いから、何度か大丈夫か、といわれた。大丈夫なわけがないが、いつものことである。


そもそも、現地の人たちのなかに溶け込むということは、どれだけ食うか、飲むか、歌うかということである。
非合...</description>
<dc:creator>kotaism</dc:creator>
<dc:date>2008-05-30T00:53:38+09:00</dc:date>
<dc:subject>日々のこと</dc:subject>
<content:encoded><![CDATA[ここに変なものを飲んで体調を崩したと書いたからだろうか。<br>
知り合いから、何度か大丈夫か、といわれた。大丈夫なわけがないが、いつものことである。<br>
<br>
<br>
そもそも、現地の人たちのなかに溶け込むということは、どれだけ食うか、飲むか、歌うかということである。<br>
非合法酒を飲んだと書いたけど、別に珍しいことではない。まぁ、二日に一度は飲む羽目になる。（ただ、今回のは洒落にならなくヒドイ品だったというだけの話だ）<br>
朝市で真っ赤にさびた水を飲み、下水でつくった紅茶を飲み、ゴミからひろってきた朝食を食べる。それが連日朝から晩まで。なので、最近は腐ったものを食べたぐらいじゃビクともしなくなった。<br>
<br>
<br>
そんなことしてたらいいダイエットになるでしょ、ともいわれる。<br>
<br>
<br>
これがとんでもない。逆に太って帰るのが常である。<br>
取材をしている時は朝五時に起きる。路上で寝ている場合は暑くて、痒くてそれ以上寝ていられない。宿に泊まっている場合も、彼らがおきる時間に合わせなければならない。だから大体五時起きなのである。<br>
人々が寝るのは、大体夜の10時、11時である。本や原稿のなかだと、一人、あるいはひとつの場所に滞在しているように描いている。しかし、実際は同時進行でさまざまな人や場所を取材している。（そのなかで使えるものだけをピックアップしているのである）<br>
たとえば朝5時から7時は乞食、8時から10時は福祉施設、11時から1時は麻薬の売人、それから3時までは売春宿、といった感じである。<br>
で、ここでやっかいなのが、どこへいっても食べ物を出されるのである。<br>
乞食だろうと、麻薬中毒者だろうと、娼婦だろうと、とりあえず食べ物でもてなしてくる。<br>
特にイスラームの場合はすごい。イスラームでは食べきれないだけのものを出すというのが客への礼儀なのである。<br>
もちろん、現地に溶け込みたい僕としては断るわけには行かない。それで2時間ごとに腐った飯やら果物やらを食べる羽目になるのである。酒もしかりである。<br>
いくら腐ったものとはいえ、これだけ食っていれば、ちょっとやそっと下痢してもまだ体重はプラスである。<br>
困ったことだ。<br>
<br>
<br>
これと似たようなことで、さらに困るのが麻薬である。<br>
読者のなかには、さぞかし僕が酒を飲んだり、麻薬をやって楽しげに見えるのかもしれない。<br>
しかし、とんでもない。麻薬というのは、気持ちよくなるには、それ相応の環境とブツが必要なのである。<br>
いつ殴られて殺されるかもしれないような場所で、取材対象者の悲しみや苦しみを全部背負った上で、とんでもなく質の悪い麻薬を吸ってみたらどうなるか。<br>
バッドトリップするのである。<br>
バッドトリップというのは、わかりやすくいえば麻薬の効果が逆に出ることだ。究極のパニック状態である。これはなったことのある人にしかわからないと思うが、言葉にできない苦しみだ。地獄の苦しみである。体の毛穴という毛穴から血が噴出してもだえ苦しむような状態に何時間も陥る。<br>
不法地帯の人々を取材していれば、当然のごとく麻薬を差し出されて、「さあ、お前もやれよ」とすすめられる。<br>
断れば、相手は信用してくれない。<br>
それで、やる。<br>
泣いて土下座して勘弁してくれ、といいたいが、いえない。<br>
で、地獄を見る。<br>
<br>
<br>
ちなみに、よく「どうやって現地の人のなかに溶け込むのですか」と聞かれる。<br>
いろいろと方法はあるけど、最低条件は「彼らでもやりたがらないことを積極的に彼らのためにやる」ことである。<br>
売春婦の取材なら売春宿の掃除になるだろうし、乞食の取材ならひどい感染症の物乞いの身の回りの世話ということになるだろう。<br>
とにかく彼らでもやりたくないと思うことを率先してやるしかない。<br>
そこで信頼がうまれる。そして、飯と酒が出される。<br>
当然、食い、飲む。<br>
倒れる。<br>
で、描く。<br>
<br>
<br>
まぁ、外国にいる間はほとんどこんな毎日である。<br>
なので、たまに「好きなときに海外にいけていいですね」とか言われると、殴り飛ばしたくなる。<br>
だったら、お前がやってみろ、と言いたくなる。<br>
「取材が浅い」なんていわれた日にゃ、ドロップキックものである。<br>
けど、人間不思議なもので、嫌な思い出つうのは数日すると忘れてしまうものである。そして、また行きたくなる。<br>
<br>
ともあれ、こういう形で海外について描くのは、たぶん、これが最後だろうと思う。<br>
いま進んでいるいくつかの企画が終了したら、日本を題材にするつもりだ。もしその後にまた海外をやろうとしても、また別のやり方になるだろう。<br>
そう思うと、ちょっと寂しく感じたりする。<br>
<br>
<br>
<br>
そーいえば、すっかり忘れていたことがありました。<br>
前もちょっと書きましたが、僕の大学時代の友達が映画監督になって、ハリウッドのワーナーブラザーズの配給をうけて映画をつくりました。以下です。<br>
<br>
<a href="http://www.shinigaminoseido.jp/">http://www.shinigaminoseido.jp/</a><br>
<br>
もう終わっちゃったかな（笑）。ま、DVDになったら借りてみてみてください。<br>
大学一年のころから仲良くしていて、学生時代は一緒に同人誌なんかをつくっていました。<br>
そーいえば、彼がこの映画をつくっているときに、一度赤坂で飯を食いながら映画の話をしました。<br>
そしたら、ビデオレンタル屋って、ちゃんと作り手に著作権の費用を払っているそうですね。何枚借りられたらいくらという具合に監督にもお金が支払われるそうです。<br>
うらやましい（笑）。本とぜんぜん違います。本なんて、図書館でいくら借りられても一円も入ってきませんからね。]]>
</content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://kotaism.livedoor.biz/archives/51131053.html">
<title>インドネシア人看護師</title>
<link>http://kotaism.livedoor.biz/archives/51131053.html</link>
<description>日本では、ついにインドネシアからの看護師の受け入れが決まったようですね。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080523-00000921-san-soci

すでにほかの国では同じことやってますよね。
インドネシアで思い出すのは、「神の棄てた裸体」の取材でスラムに泊り込ん...</description>
<dc:creator>kotaism</dc:creator>
<dc:date>2008-05-24T01:05:50+09:00</dc:date>
<dc:subject>日々のこと</dc:subject>
<content:encoded><![CDATA[日本では、ついにインドネシアからの看護師の受け入れが決まったようですね。<br>
<br>
<a href="http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080523-00000921-san-soci">http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080523-00000921-san-soci</a><br>
<br>
すでにほかの国では同じことやってますよね。<br>
インドネシアで思い出すのは、「神の棄てた裸体」の取材でスラムに泊り込んでいた時のことです。<br>
<br>
ある美しいインドネシアの姉ちゃんが僕を見つけると走ってやってきて、突然中国語でしゃべりかけてきました。<br>
実は、この女性、看護師の資格をもっていて、出稼ぎ看護師として台湾に長い間滞在していて、帰ってきたばかりだったのです。<br>
それで僕を台湾人か中国人と間違えて、うれしそうに話しかけてきたのです。<br>
<br>
話を聞いてみると、このスラムで生まれ育ったとのこと。<br>
一日中数センチのところで電車が猛烈なスピードで通り抜け、時には警察が火をつけて追い出そうとする。夜は売春外に変貌。<br>
そんななかで、それこそ月の明かりで教科書を読むようにして勉強して、なんとか看護師の資格をとって、海外に出稼ぎにいけるまでになったのだとか。<br>
本当にすごいことです。<br>
<br>
おそらく、インドネシアについでフィリピンが解禁になるでしょう。<br>
その時、あのスラムで出会った女性のような人が海を渡って、日本の地方病院なんかに勤めるんだろうな、と思うと、いろいろと考えさせられます。<br>
<br>
もちろん、文化の違いなどいろんな問題があるでしょう。<br>
けど、鉄道沿いのスラムで暮らしながら死に物狂いの努力をして看護師の資格をとった彼女たちにしかできないこともたくさんあるはずだと思うのです。<br>
あと何年もすればいろんな文化摩擦がうまれて問題になるでしょうけど、マイナスの部分だけじゃなく、彼女たちがもっているプラスの部分にスポットライトをあててくれる記者がいればいいなと思います。<br>
それこそメディアに携わる人間がやるべきことだと思うんですけどね。<br>
<br>
ともあれ、がんばれ、インドネシア人！]]>
</content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://kotaism.livedoor.biz/archives/51117674.html">
<title>参ったなぁー</title>
<link>http://kotaism.livedoor.biz/archives/51117674.html</link>
<description>いやはや、今回は本当に参った。
行く先々で、とんでもないことが起きまくる。調べ物どころじゃない。

ケニアにいた時は、暴動がおきて、スラムでムチャクチャな虐殺が起きた。
パキスタンの時は、ブットが暗殺され、政府はそれに乗じてアフガン国境で激しいオペレーシ...</description>
<dc:creator>kotaism</dc:creator>
<dc:date>2008-05-07T17:15:56+09:00</dc:date>
<dc:subject>日々のこと</dc:subject>
<content:encoded><![CDATA[いやはや、今回は本当に参った。<br>
行く先々で、とんでもないことが起きまくる。調べ物どころじゃない。<br>
<br>
ケニアにいた時は、暴動がおきて、スラムでムチャクチャな虐殺が起きた。<br>
パキスタンの時は、ブットが暗殺され、政府はそれに乗じてアフガン国境で激しいオペレーションを展開。<br>
ウガンダにいた時は、なんとエボラ出血熱が流行。<br>
さすがにトルコは大丈夫だろうと思ったら、数十年ぶりの大雪で身動きとれず。<br>
イエメンでは、日本の船がロケットランチャーで狙われた影響でビザをとるのにやたらと時間がかかった。<br>
ジンバブエに行こうとしたら、例の選挙の不正である。秘密警察がウヨウヨしている中で調べ物などできるはずがない。諦めた。<br>
インドだってそうだ。調べ物がようやく終わり、いざ必要な写真を撮りにいこうとしたら細菌性のムチャクチャな下痢。3週間も日に20回も便所にいく状態で写真撮影などまったくできなかった。<br>
そして、いま、ミャンマーに向かおうとしている。ところが、前代未聞のサイクロンである。あの国で公表死亡者が2万人だったら、実際の数字はどれぐらいになるのか。現地で通訳をしてもらう予定の十年来の友達には連絡すらつかない。たぶん家が崩壊して路頭をさまよっているのだろう。ビザは下りないだろうなー。<br>
<br>
今回は、本当にヒドイ。<br>
どこへ行ってもムチャクチャである。<br>
<br>
おかげで当初の予定の7割を変更する羽目になった。<br>
一体これでどこまで面白いものが書けるのか不安だが、そんなもの言い訳にならない。失敗すりゃ、こっちが大赤字をだして終わりである。<br>
つくづく、「勘弁してくれよ、世界情勢&異常気象」と思う。こういうときほど文献を駆使して書く人を羨ましいと思うことはない。それはそれで大変なんだろうけど。<br>
<br>
このなかで、唯一世界情勢&異常気象でないのが、インドである。<br>
下痢ぐらい気をつけろ、といわれるかもしれない。<br>
しかし、これがやむを得ぬ「名誉の負傷」なのである。<br>
<br>
実は、ある人たちを調べていたところ、そいつらが密造酒をつくっていることがわかった。<br>
当たり前だが、路上生活者たちがつくっている密造酒なんて、想像だにできないほどヒドイものだ。<br>
私が見たのは、なんと下水で薄めた椰子の果実に、錆だらけの鉄片を沈めて、そのばい菌で発酵（というより、腐敗）させたものである。<br>
ペットボトルのなかの液体は白というより黄ばんでいて、脂と錆とゴミとハエの死骸が浮かんでおり、ニオイは下水や公衆便所よりも悲惨なものだ。どう考えても一発即死の代物であった。<br>
たぶん、日本の公衆便所の水の方が10000倍清潔だと思う。<br>
<br>
実は、一身上の都合により、これを飲まなくてはならなくなったのである。<br>
これを飲まなければ、ある調べものができない。それができなければ話がつづかない。そういう壁にぶち当たったのである。<br>
もちろん「飲めませんでした。だから調べられませんでした。よって書けませんでした」なんつう言い訳が通じるはずもない。<br>
「客がきませんでした。売れませんでした。利益でませんでした」と言うようなものである。そんなバカな雇われ店長を許す社長はおらんだろう。出版社だって読者だって同じだ。<br>
なので、ヒンドゥの神々に祈ってから鼻をつまんで目を閉じて一気に飲んだ。1リットルを5秒で飲み干した。他に選択肢がなかった。<br>
密造酒が胃に落ちた瞬間に、「こりゃ、ヤバイ」と感じた。私だって伊達に外国をふらふらして調べ物をしているわけではない。イカンという瞬間ぐらいわかるものだ。これは、本気でイカンものであった。けしからんぐらいにイカンのである。<br>
<br>
翌日の昼から悪夢がはじまった。これが、本当にすさまじい。<br>
ゴロゴロとかいうかわいい下痢じゃない。まるで独裁政権が民主化運動をする民衆を弾圧するためにつかう強力な水攻撃である。消防車の噴射の100倍は激しいものである。「バスッ」という発射音とともに一瞬で全身の水分が飛んでミイラになる。そんな下痢である。<br>
<br>
私は激しい下痢はなんども経験がある。一度は死に掛けたこともある。だから対処法はある程度わかっている。<br>
あらかじめ買っておいたミネラルウォーターに塩をいれて食塩水をつくる。体が吸収しやすい水をつくるのである。そしてあとは断食。ひたすらその食塩水を一日に何リットルも飲む。そうやって菌をすべて排出してしまうのである。プラス日に三回抗生剤を飲む。これで一週間我慢すれば、まずほとんどの下痢は治る。<br>
<br>
ところが、今回の菌は、どうも予想だにできないほどのツワモノらしい。<br>
どれだけ水で流そうとしても、ばい菌どもはまるで鯉の滝登り、あるいはハワイの高波に挑むサーファーのように、食塩水の洪水に抗って胃や腸にとどまりつづける。<br>
2日目には熱がでて、全身の関節痛。クラビット、ロキソニン、ラックビーを胃に投下するが、泣きたくなるほど効果なし。挙句の果てには、日本から仕事の催促はくるわ、別のハプニングは起きるわ、もうムチャクチャである。<br>
肛門の水噴射は30分おきに来るので、その短い間に、それらを処理していかなくてはならない。<br>
<br>
便所→メール打ち→便所→原稿を書き→便所→失禁・驚愕→便所→パンツ洗濯・屈辱の涙→便所→校正→便所→食塩水作り→便所→仕事仲間に指示→便所<br>
<br>
こんな状態である。<br>
まぁ、今はようやく峠を越えたが、それでもまだ一日に15回ぐらい便所へ行っている。<br>
1時間取材して、ホテルに買って便所にいって、また1時間取材して、ホテルに帰る。そんな状態である。ウルトラマンになった気分だ。<br>
<br>
しかし、この激しい下痢を体験しながら「20代のときは同じことをしていても、ここまでひどくならなかったよな」と思った。<br>
<br>
そういえば、20代の前半、どうしても外国を舞台にしたノンフィクションを3作やりたいと思った。<br>
自分なりの方法論をつくって1作やっても「石井の方法」にはならない。けど、3作やれば、賛否はあれど「石井の方法」として認めてもらえる。誰かに真似されても「け、俺の考えた方法でやりやがって」と言える。だから自分なりの方法で3作連続してやりたかったのである。<br>
ただ、そのとき、なんとなく「20代で全部片付けないといけないな」と思った。30過ぎてやったら体がもたないと思ったのである。<br>
計算上、1作目を25歳で取材し、2作目を27歳で取材し、3作目を29歳で取材する。そうすれば間に合う。そう考えた。<br>
<br>
1作目、2作目は20代のうちにできた。<br>
だが、1作目と2作目の間で予定外のハプニングが起きて1年半を棒に振った。<br>
正確にいえば、1作目は25歳でやったが、2作目は28歳になってしまったのである。<br>
そのせいで、3作目は30歳になってしまった。<br>
で、今このザマである。<br>
<br>
そう考えると、20代の前半で漠然と「30過ぎたからこの方法は体力的に無理だな」と思っていたことが的中したのかもしれない。<br>
直感というのは、的を得ていたりするものなのである。<br>
<br>
僕は今年の2月で31歳になった。<br>
たぶん、ノンフィクションを書く人間としては、若い部類に入ると思う。自分が歳をとっているという意識は皆無である。<br>
ただ、調べる題材、方法においては、その年齢が合っているかどうかということが別にある。いまやっていることは、題材においては合っていると思うのだけど、方法においてはちょっとズレがあるかもしれない。薄々そう感じている。<br>
もちろん、そのズレというのは、たぶんどんな人にも起こりえることで、これからも起こるはずのことだと思う。何の仕事だってそうだ。要は、そのズレをどうやって違うもので補い、修正していくかということだと思う。<br>
これがベテランの味となっていくのだろう。<br>
<br>
早くそうなりたいものだが、残念ながらわが肛門はそんな余裕がうまれるほどに締まりをよくしてくれない。緩みっぱ、ひらきっぱ、である。恥ずかしいほど開放的である。<br>
このままじゃ、成田で検疫行き、挙句の果てに隔離病棟である。<br>
実に、参った。<br>
]]>
</content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://kotaism.livedoor.biz/archives/51110085.html">
<title>ガンダムエースの思い出</title>
<link>http://kotaism.livedoor.biz/archives/51110085.html</link>
<description>コメントに質問がありましたので、こっちに回答を書きます。

「ガンダムエース」という漫画雑誌に、ガンダムの作者の富野由悠季さんとの対談が載っています。
(ただ、僕は海外にいるので確認していません。こちらのブログのコラムで質問をうけて初めて発売日を知りました...</description>
<dc:creator>kotaism</dc:creator>
<dc:date>2008-04-29T00:32:08+09:00</dc:date>
<dc:subject>お知らせ</dc:subject>
<content:encoded><![CDATA[コメントに質問がありましたので、こっちに回答を書きます。<br>
<br>
「ガンダムエース」という漫画雑誌に、ガンダムの作者の富野由悠季さんとの対談が載っています。<br>
(ただ、僕は海外にいるので確認していません。こちらのブログのコラムで質問をうけて初めて発売日を知りました。３月の一時帰国のときに対談し、先月メールで校正したので、そろそろだとは思っていたのですが→いい加減でスミマセン）<br>
お察しのとおり、富野さんが「神の棄てた裸体」を読んで対談の話をもってきてくれたのです。<br>
<br>
富野さんは、一言でいえば、とても誠実な方でした。<br>
あれほど繊細で、やさしくて、気を遣っている方は珍しいと思います。<br>
富野さんといえば、それこそ宮崎駿さんに匹敵するようなアニメ界の「巨人」です。<br>
（一説によると、なんとガンダム市場だけで４兆円にもなるそうです。これは出版業界全体の市場よりもはるかに大きなものです。すごいですよねー）<br>
にもかかわらず、2、3時間の対談の間、ずっと人一倍ライターの方や、角川の編集の方や、カメラマンの方に気をつかっておられたのが印象的でした。自分の子供よりも年齢が離れているような僕に対しても終始敬語で話してくださいました。<br>
正直、どんな一般社会で考えても、あんなに立派な方はそうそういません。<br>
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実は、対談する前に知り合いから「相当パワルフな方らしい」と聞かされていました。<br>
たしかに「パワフル」だと思います。<br>
だけど、それは本当に世の中をどうにかしなきゃならないという思いを真剣に抱いているからこそ、自分の繊維のような細くてやわらかい心を隠して、目の前にあるテーマに打ち込まれているからだと思います。しかし、その一方で内面に繊細さとやさしさを抱えている。<br>
そこがものすごく魅力的でした。<br>
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ひとつ記憶に残っているのは、富野さんが終始「自分はディスクワークの人間で世の中を知らない。だから外に出ている人に色んなことを教えてもらいたい」と仰っていたことです。<br>
僕は世の中を知るには必ずしも現実的な意味で「外にでる」必要なんてないと思いますし、そもそも富野さんぐらいの人であれば否応にも「外の世界」の方から接触してくることになると思います。<br>
それに外の世界を知らない人があんなに長年にわたって人の心を揺り動かすものをつくれるはずがありません。また、あの方の活動を知っている人なら、あの人ほど外の世界を知っている人も珍しいと思います。<br>
にもかかわらず、いまだに「自分は外の世界を知らない」といい、30歳以上も離れているガキのような僕に対して「教えてください」と敬語でいう。<br>
これは、ものすごいことですよね。<br>
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考えてみてください。<br>
一般企業でいえば、本田宗一郎が世界のホンダをつくりあげたあとに、31歳の無名の営業マンに「自分は機械屋なので、営業のことはわかりません。どうぞ営業について教えてください」と頭を下げるようなものですよ。<br>
おそらく富野さんが、人の何倍も真剣に物事にとりくみ、向上心をもって、人の気持ちを考えることができるからこそ、そういう姿勢を貫けるのでしょう。<br>
本当にすごいことです。<br>
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正直な話、僕はアニメに詳しくありません。<br>
ぶっちゃけいうと、ガンダムについてはまるで知りません。<br>
しかし、仮に富野さんから「ガンダムの作者」という肩書きをはずしたとしても、上に書いたような意味で、僕は「人」として富野さんほどすばらしい人は滅多にいらっしゃらないと思っています。<br>
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